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 ガンという病気
現在死亡原因のトップで、およそ３人に１人がガンで亡くなっています。医療の発達した現代においても、大変な病気の一つであることは間違いありません。
このガンの細胞は毎日数千個生まれており、私たちの免疫の力で一つずつ退治しています。それが何らかの原因で退治できず増殖した場合、ガンの種類にもよりますが1mm程度の大きさになるのに約10年、1cm程度になるまでには約15年かかるといわれています。実際、実験室の試験管でガンを増殖させると数週間で大きくなることから、ガンの増殖には体の免疫機能が大きくかかわっていることがわかります。
さらに、ガン以外の様々な病気で亡くなった高齢者を調べてみると、そのほとんどの方が大なり小なりガンを持っていることが分かりました。つまりほぼすべての方にガンが生じ、ガンにかかるわけです。ガンはどんどん増殖して一定の大きさになると転移して悪さをするというイメージがありましたが、この報告からすると、ガンが見つかったからと言って、必ずしもそれが原因で命がなくなるというわけではないとも言えるのです。
できるだけならないようにする方法
できてしまったガン細胞は体にとっては“異物”です。この異物を排除する力がいわゆる「免疫力」。つまりこの免疫力がしっかりしていればガンにかかりにくいと言えます。
免疫力は排除する力ですから、異物を早々に認識して、素早く追い出せるような状況を作ればいいのです。このためには、極力体に悪そうな物を取り入れないことがまず大切です。いくら排出が良くても次々に入ってきたら追いつきません。次に体の隅々まで栄養がいきわたるよう良い循環があり、異物を排除するルートとして大きな、尿と便、そして汗がしっかり出ていることが欠かせません。いわゆる新陳代謝ですね。これには、バランスの良い食事と運動、そして体にも心にも休息が必要になります。
かかってしまった時の対応について
・養生法と対応法
基本的にガンにかかってしまったということは、ある程度長期間免疫力が下がっていた状況があるはずです。少なくとも西洋医学的には問題がなくても漢方的には問題があるケースが多いものです。気血津液の充足やその流れ、五臓六腑や陰陽のバランスなどなど。これらを改善していくことは非常に重要です。
一方、ガンには急速に増殖するタイプと、あまり増殖しないタイプがあります。それによっても対応が変わってきます。
急速に増殖するような悪性タイプは急いで増殖を止め、取り除かなければなりません。抗がん剤や手術、放射線等の対応も必要でしょう。
逆にあまり増殖しないタイプは、それ以上に体の状況を整えることが大切な場合も出てきます。先に述べた、食事・運動・休息の見直しや、しっかり尿や便が出るように体を整えることです。もちろん状況によっても違ってきますが、体に負担をかけて免疫力を落とす方が良くないケースもあると思います。
基本的な養生法はガンができないようにする場合と同じです。
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西洋医学と代替療法
西洋医学はエビデンスに基づき、治療法を考えていきます。代替療法とは、およそ一般に認知されている西洋医学の治療法以外のものを指します。その中には、ある程度しっかりした研究機関で研究されているものもあれば、非常に怪しいものもたくさん含まれます。
特に代替療法に関して一般に入手できる情報は、良い側面ばかり強調されることが多いので注意が必要です。
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漢方薬やサプリメントについて
漢方薬に関しては、「このタイプのガンにはこれ。」というように決めていくことはあまりありません。必ず、その方の体力・体の状況・服用薬等を考慮して決めていきます。従って「これがいいと評判だから」という決め方はお勧めできません。
サプリメントについても同じことが言えます。ガンのタイプにより取り過ぎない方が良い栄養成分もあります。
また漢方薬やサプリメントの使用目的も大切です。
ひとつはガンに対してある程度直接作用させていくものです。直接ガンの退縮を期待して使うものや、免疫力を高めてガンに対抗していくものがあります。
もうひとつは、抗ガン薬や放射線等の副作用を軽減させる目的で使う場合です。最近この目的の使用が多くみられます。
よくある症状を上げると、食欲不振、下痢、便秘、悪心、嘔吐、咽の渇き、咳、痰、体の痛み、倦怠感、体力低下、気分の落ち込み、不安、などです。
「副作用が強くて十分量の抗がん剤などが使えなかった」ということをよく耳にします。こういった使用法によって、体への負担が少なく使えるようになることも少なくありません。 |
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