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“奇妙な”というギリシャ語“アトポス”を冠したアトピー性皮膚炎という言葉は1933年頃に生まれました。それまで様々な言葉で呼ばれていたかゆみと湿疹を伴う皮膚病を、“よくわからない皮膚病”という意味でまとめたのです。
しばらくの間は「子供がかかる病気」とされていましたが、1980年代に入り、大人になってもなかなか治らず、むしろ悪化するような状況が出てきました。それ以後アトピーは詳しく研究されるようになり、現在では体質は元より、生活環境や生活習慣がその悪化要因として大きく関与するといわれています。
漢方の古い文献では、それよりずっと前、1600年頃から同じような皮膚病の記載がありました。しかし、以前は患者数も少なかったようで、本格的に研究・治療されるようになったのは近年になってからです。現在中国ではアトピー性皮膚炎のことを“異位性皮膚炎”と呼びます。
まずは「かゆみ」についてお話します。
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